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日本語教育 図書・教材案内 35 号 2018.09
日時: 2018/09/18 11:50
名前: 齋藤誠

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日本語教育 図書・教材案内 35 号 2018.09
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香港・マカオの日本語教育を支える皆様

日本語教育研究会・日本語教育アドバイザーの斎藤誠です。新学期を迎え、新たな気持ちで授業に望まれていることと存じます。私の方は、5月に着任して4か月ほどが経ちました。この間、多くの機関を訪問しました。様々な方にお会いし、お話を聞いたりたまに授業を見学させていただいたりしています。学校ごとの特色が見えて、非常に興味深いです。まだまだ伺えていない学校が多いので、これからも伺っていきたいと考えています。未訪問の機関の先生方、ぜひお声を掛けてください。

【近況報告】8月18日・22日にワークショップ「まるごとで教える~入門・初級の授業プラン編」を開催しました。2日合わせて50名以上のご参加をいただきました。香港で初開催でしたので、至らない点が多かったかと思いますが、皆様のお陰で無事に終了できました。先生方が1つのものを作り上げる協働の過程で、「学び」「発見」がたくさん生まれたようで、事後アンケートを見ても満足度の高さに胸をなでおろしております。このようなワークショップ、セミナー、勉強会をまた定期的に開催したいと思っています。取り上げてほしいテーマも常に募集しています。ぜひご意見お寄せ下さい。

では、「日本語教育 図書教材案内」第35号をお送りいたします。今回は、8月のワークショップで参考資料としてご紹介した図書を中心にご紹介します。ご紹介した本は、当研究会所蔵です。1~4は、貸し出しはできないのですが、閲覧をご希望の方は、斎藤までご相談ください。


≪教材のご紹介≫
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1 日本語教師のためのCEFR

著者:奥村三菜子、櫻井直子、鈴木裕子
発行:くろしお出版 2016年6月
http://9640.jp/nihongo/ja/detail/?701

CEFR(外国語の学習、教授、評価のためのヨーロッパ共通参照枠)について、その背景や基本的な考え方をQ&A方式で紹介する第一部と、CEFRを参照した日本語教育の実践例を紹介した第二部から成るCEFR研究の入門書。(出版元紹介文より)
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ヨーロッパの言語政策は「CEFR」なくして成立しません。CEFRはただの言語レベルだけでなく、「外国語を学ぶとはどういうことか」「外国語を通して社会とどう関わるか」など、複文化・複言語主義を前提として根本原理を再考する重要性から、教師の役割、行動中心主義の教室活動や教材開発、評価の指針など、あらゆる概念を具体的に記述しています。本書は日本語教育に携わる者がCEFRをどう理解し、行動すればいいかをわかりやすく説明しており、第2部の実践紹介は、「既存の教科書でもCEFRのコンセプトを取り入れた授業ができる!」と言う内容で、欧州外でも応用可能なのではないかと思います。(斎藤)
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2 日本語教師のためのCLIL入門

著者:奥野由紀子(編)
発行:凡人社 2018年5月
http://www.bonjinsha.com/goods/detail?id=12603

CLILの基本理念とCLILのコースや授業の組み立て方やポイント、具体的な実践方法や評価方法について、第二言語としての日本語の習得研究、第二言語習得に関わる学習者要因や認知プロセス、教育心理学、言語評価を専門としている立場から示した一冊。実際の授業の様子の写真やイラスト、学習者の産出物、学習者の声も掲載。具体的な方法や教室の様子がわかりやすいように工夫されています。著者がCLILを知り、実践する中で生じた疑問や悩みについてもコラムなどで取り上げました。(出版元紹介文より)
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CLILとは内容言語統合型学習(Content and Language Integrated Learning)のことで、ある教科、テーマなどを目標言語(つまり外国語)で学ぶことで内容と言語を同時に習得する教育法です。ヨーロッパの複言語・複文化環境から生まれたこのメソッドは日本の学校教育でも実践されつつあります。CLILの教育観は、HKDSE日本語試験が採用しているCambridge Assesmentの理念にも共通項が多く見られ、CBI、TBLTとともに香港の中等教育の日本語教育で今後注目されると予想します。私の場合、今考えると大学生1年生で受けた英語の授業がCLILスタイルだったのだと、最近になって気がつきました。(斎藤)
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3 いちばんやさしい日本語教育入門

著者:今井新悟
発行:アスク出版 2018年4月
http://www.ask-books.com/978-4-86639-191-5/

日本語教師を目指す人、現役教師で知識を再確認したい人にとって、必要な基礎情報がこれ1冊に全て入っていると行っても過言ではないほどの充実度です。日本語が母語でない方にも読みやすいようにと配慮した本で、おススメです。さらに、上記webページには、各項目の追加情報リンクが張られてあり、さらに深く知りたい人も探求できる仕掛けが用意されています。個人的な感想ですが、今井先生がこの本で一番伝えたいことは、実はエピローグの「教えない教え方」なのだろうなぁ、と読みながら共感していました。(斎藤)
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4 つなぐにほんご 初級1・2

著者:辻和子・小座間亜衣・桂美穂
発行:アスク出版 2017年
http://www.ask-books.com/tsunagu/

ヒューマンアカデミー日本語学校の先生が制作した、コミュニケーション重視の初級教科書。構成は機能シラバスですが、CEFR、JFスタンダードを意識し、会話ができるようになってから文型の確認・練習という流れで各課を学習します。日本国内での授業を想定している教科書ですが、海外でも、教師の側がCan-doやオーセンティックな場面設定、異文化間コミュニケーションを意識して工夫した授業をすれば、モチベーション高く学習ができ、実践力がつきやすいのではないでしょうか。出版社のサイトには、音声や絵カード、教え方のヒントなど付属資料が豊富に掲載されています。(斎藤)
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◆新着本ご紹介
 8月25日の研究会創立40周年式典でご講演頂いた国際交流基金村田春文日本語事業部長よりご寄贈頂いた本をご紹介します。授業で日本文化の紹介に使えるのではないでしょうか。以下の2冊は開架図書ですので、貸し出し可能です。研究会事務局までお問い合わせ下さい。
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5 日本風物詩

著者:ステュウット・ヴァーナム=アットキン
発行:IBCパブリッシング 2014年6月
http://www.ibcpub.co.jp/introducing_japan/9784794602862.html

海外から訪れた人たちを惹きつける日本の物事
日本人には当たり前。しかし、きちんと答えるのは容易ではない「日本の風物」を、美しい写真と日英の対訳で紹介する1冊。豊かで多様な独自の文化を持つ日本。そんな日本を訪れ、目新しいものに触れた外国の人たちの「あれはなんだろう?」という疑問に、あなたは答えてあげられますか?日本情緒をフルカラーでぎゅっと詰め込んだ1冊は、海外の方へのプレゼントにも最適!(出版社紹介文より)
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6 日本のしきたり

著者:IBCパブリッシング(編)
発行:IBCパブリッシング 2016年6月
http://www.ibcpub.co.jp/introducing_japan/9784794604187.html

日本の伝統的な儀式や慣習をビジュアルと簡潔な英文 (対訳付) で紹介。フルカラー。
年間行事・冠婚葬祭・衣食住など、何世代にもわたって受け継がれた「ニッポンのしきたり」の意味やルーツ、日々の暮らしに宿る日本人のこころと知恵を外国人に伝える一冊。言葉だけでは伝えづらい日本をカラー写真と英語/日本語の対訳でしっかり紹介します。海外へのギフトにもオススメ!(出版社紹介文より)
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【お役立ちサイト・リソース集】

◆お役立ちサイト

JF日本語eラーニング「みなと」
http://minato-jf.jp/
「みなと」の日本語オンラインコースには、「まるごと」の他に「ひらがな」「カタカナ」「俳句(B1)」「アニメ・マンガ」「ビブリオバトル」「関西弁講座(A2)」など、多彩なコースが用意されています。独学者だけでなく、ブレンディッド型授業、反転授業への活用や学習者の自律学習を促すのに適しているのではないでしょうか。

☆2つのサイトがリニューアル!
「みんなの教材サイト」
http://minnanokyozai.jp/kyozai/top/ja/render.do
「みんなのCan-doサイト」
http://jfstandard.jp/cando/top/ja/render.do
「みんなの教材サイト」にJFS B2教材4編が公開されました。動画、音声、読み、議論を通して、B2レベルを養成します。タスク遂行、協働、自律学習のコンセプトに則った教材です。動画以外のコンテンツをダウンロードでき、教師用手引きもあり。全て無料です。少しレベルに差がありますが、「まるごと中級B1」の続編として使用できます。以下のリンクにわかりやすい説明が掲載されています。
http://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/teach/tsushin/news/201809.html

「日本語教育通信」
http://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/teach/tsushin/
国際交流基金発行。ニュースや授業のアイデア、教材情報「本ばこ」、研究やレポートなど、多彩なコンテンツが掲載されています。
最新記事では、上記「みんなの教材サイト」B2教材の開発者が記事を執筆しています。初めてヴェールを脱いだJFスタンダードB2レベルとはどんなレベルなのか、興味深い内容ですので、ぜひお読み下さい!

Web Japan
http://web-japan.org/
外務省が発信する日本文化コンテンツ。ビデオ、雑誌「にぽにか」web版、キッズ向けコンテンツなど、授業で使えそうなリソースがそろっています。
「にぽにか」最新号(24号)は「日本の祭り」特集、たこ焼きも載っています!

◆授業で使えるフリー素材サイト特集
授業でスクリーンにスライドを映すとき、プリントを配布するとき、イラストや写真を入れて見栄えよくしたい…。そんなときに強い見方なのが、フリーで使えるイラスト、写真の素材サイトですよね。10年前に比べて数も質も非常に向上し、使いやすくなりました。数あるサイトの中から、日本語で利用できるサイトを少しですがご紹介します。他にもおススメがあれば、ぜひご紹介下さい。
※ご利用の際は、各サイトの利用案内、規約を事前によくお読み下さい。サイトによって登録の要/不要、出典クレジット挿入の要/不要など条件が異なります。

1)フリー素材の総合デパート!?「ACワークス」の素材サイト
無料登録すれば、イラスト、フォント、写真、シルエット、地図、年賀状の各サイトからダウンロードできます。かなりの点数がストックされていて、使えます!
各カテゴリーでURLが異なるのですが、一例として、以下に「イラストAC」のURLをご紹介します。
http://www.ac-illust.com/

2)イラスト素材集サイト
「いらすとや」 http://www.irasutoya.com/
→説明不要のメジャーイラスト素材集サイト。かわいい絵柄が人気です。
「イラストレイン」 http://illustrain.com/
→多様なタッチのかわいいイラストが満載です。
「Human Pictogram 2.0」 http://pictogram2.com/
→その名の通り、人の動きのピクトグラムは授業でも大活躍。
「マンガ文字素材 ドドドFonts」 http://dddfont.com/
→マンガの擬音語、擬態語を画像にしているサイト。かなり豊富です。
「icooon mono」 http://icooon-mono.com/
→モノトーンのアイコン素材サイト。ダウンロード時にカラーにできます。
「RICOH プリントアウトファクトリー」 http://www.printout.jp/index.html
→クリップアート、文書のテンプレテートなどをダウンロードできます。

3)写真素材集サイト
→以下のどれも、かなり多くのストックを有しています。お好みのサイトがありますか?
「ぱくたそ」 http://www.pakutaso.com/
「IM FREE」 http://imcreator.com/free
「GAHAG」 http://gahag.net/
「Pixabay」 http://pixabay.com/ja/
「pro.foto」 http://pro.foto.ne.jp/
「food.foto」 http://food.foto.ne.jp/
「みんなの教材サイト」 http://minnanokyozai.jp/kyozai/home/ja/render.do



☆コンテンツ、リソースを活用した実践など、共有したい!という方、投稿しませんか?お待ちしています!

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・このレターで取り上げて欲しいテーマ、ご意見、その他ご要望など、皆様からのフィードバックもお待ちしております。

この図書案内のPDF版は、以下のリンクからご覧いただけます。
http://www.japanese-edu.org.hk/PDF/Advisor/35_201809.pdf

バックナンバーは香港日本語教育研究会のウェブサイトでご覧いただけます。
http://www.japanese-edu.org.hk/

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

国際交流基金派遣 日本語教育専門家(日本語教育アドバイザー)
香港日本語教育研究会
斎藤誠
メンテ

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