
月例会発表概要
プロフィシェンシーを重視した日本語教育実践
-中国大陸からの留学生を対象に行った
『まるごと』を用いた日本語体験講座の実践から-
-中国大陸からの留学生を対象に行った
『まるごと』を用いた日本語体験講座の実践から-
香港理工大学院生
胡 素君・沼島 朝美
昨今、日本語教育の分野では、日本語学習を単に言語に関する知識の習得と捉えるのではなく、言語を使い実際の場面で何かができるようになるこ とを目指すプロフィシェンシーの重要性が主張されている(cf, 鎌田他 2008, 2009; 山内, 2009; 鎌田他, 2012)。筆者らも、プロフィシェンシーを重視したゼロ初級の学習者向けの日本語コースができないかと考え、『まるごと-日本のことばと文化-」(国際交流基金 2013)を使用し、ボランディアで集めた中国大陸からの留学生7名を対象に体験講座として実践を行うことにした。発表では、本実践の報告から、学習者の 生活に馴染みの深い場面・話題をベースにすることにより、ゼロ初級の学習者においてもプロフィシェンシーの追求が可能であることを主張した い。そして、この様なコースを香港で進めるにあたっての諸条件、問題点などについて皆様のご意見を伺い、議論を深めてゆきたい。