
月例会発表概要
21世紀における澳門の高等日本語教育
―澳門大学を中心に―
―澳門大学を中心に―
陳 訪澤
澳門大学人文学院日本研究センター
澳門の高等教育機関における日本語教育は30年以上の発展を経て、最初の選択科目から専攻課程の専門科目に成長してきた。この報告は澳門大学の日本語教育を中心に、澳門の高等日本語教育の歴史と現状を記述し、これからの発展方向を展望する。
澳門の高等教育機関は現在10校あるが、選択科目として日本語講座が開講されている大学は4校で、日本語の専攻課程を設置しているのは澳門大学だけである。澳門大学では、最初は日本語と経営管理の共同学士プログラムとして開設され、後に単独の日本研究学士プログラムが開設された。今は選択科目としての日本語コースのほかに、日本研究のメジャープログラムとマイナープログラムがあり、さらに3年前から中日対照言語学の共同博士プログラムも設置されるようになった。学士プログラムでは、メジャーの四年生が一年間、日本の大学へ派遣される交換留学のチャンスがあり、人気を集めている。
将来の計画としては、日本語学、日本文学と日本文化をカバーする日本研究学科、日本研究大学院の設立を視野に入れている。